Yes Second Life

セカンドライフに早9年、現役セカンドライファーの考えてること

現役セカンドライファーが見ている世界、昨今の言説をみて思うこと

ネットで話題になるのは「セカンドライフの中は、まだこんなにひどかった」みたいなブログ記事ばかりで、いささか残念なんですが、あれはネタでやってる面もあるので、細かいツッコミを入れても仕方ない気もします。

むしろ、昔セカンドライフの悪い点をあげた記事に、顔を真っ赤にして反論してしまってるのが、かえって印象を悪くしてたような気がします。

だから、いちいち挙げられた点に反論するより、なぜぼくがいつまでもセカンドライフをやっているのか、どこに可能性を感じているのか書いてみたほうがいい気がしてきました。

1,Yahoo、Googleになれるチャンス

今、ネットで「オレはYahoo、Google級のサービスを作ってやる」とか言ってる人は現実を見たほうがいいです。ネットは初期に成功した企業が大きな力をつけて業界はもう固まってしまいました。大きいプラットフォームをつくろうと思っても、もはや不可能なので、「ニッチをねらう」ことが、ネットサービスのセオリーにすらなっています。

逆に仮想世界は、それ自体がなくなってしまう可能性もありますが、Google級のサービスをつくれる可能性もたしかにあります。自分で未踏の地を切り開くのは大変ですが、力のある人なら、これほどやりがいがあることもないと思います。

この可能性の大きさが仮想世界の魅力です。

2,コンテンツは仮想世界でしか売れなくなる

こちらは、ちょっと具体的なこと。ぼくが仮想世界で描いてるビジョンの中でも、とりわけ大きな話です。笑う人もいるかもしれないですが、まじめに考えてます。

いま、コピーフリーなネットがコンテンツ産業を破壊する問題は、いよいよ切羽詰まったところにきています。どんなにコンテンツを作ってもコピーが容易になったため、新たなビジネスモデルを考えなければいけないと、みんな言っています。しかし、結局出てくるモデルは「コンテンツを囲い込んで課金する」という、技術の進歩によってできるようになったことをあえて制限するような、退行したものばかりです。

「できることをあえて制限する」「今までできてたことをできなくする」そんな後ろ向きな解決を選びつつあるのが現状ですが、ぼくは、まったく新しいビジネスモデルを作って前向きに解決することができると考えています。そしてそのカギは仮想世界にあります。

ちょっと考えてみてください。コンテンツを売る前向きな解決策として、「ライブで収益をあげる」という考え方があります。ライブの体験はコピーできません。グッズを売るのももちろんそうですが、家でいつでもコンテンツを消費するのとは違った、そのときしかできない体験にお金を払ってもらうわけです。

ぼくは、これはすばらしい解決策だと思います。しかし、残念ながらこのモデルが成り立つのは東京だけなのです。よほどの大手でないかぎり、ライブは東京でしか行われないので、地方の住民は移動コストというハンデがあるのです。では、この移動コストがなくなったらどうでしょうか?

仮想世界でヴァーチャルライブを行い、自宅の部屋から参加する

これが、コンテンツ問題を前向きに解決できる、唯一の解だとぼくは考えています。そして、これを実現するには色々やらないといけないことがあります。

  • HMD、脳波コントローラ、ヘッドセットなど没入型インターフェースの普及
  • 仮想世界の安定性の向上
  • 日本的デザインをもっと作りやすく(メッシュインポートでかなり改善された)
  • 表情連動などの機能追加

まだまだハードルは高いですが、ヴァーチャルライブの台頭は、仮想世界の勃興だけでなく、コンテンツ問題の解決にもつながり、いつかはこの流れがくると思っています。

リアルな人間じゃなくアバターでいいのかという人もいると思いますが、もともとアイドルなんかは偶像なわけでアバターのほうが都合がいい面もあります。またリアルの生々しさがないぶん、3Dエフェクトみたいな仮想世界でしかできない演出というのもあります。

好きな音楽をデータでなく仮想世界上の生の歌手から聞く。尊敬してるイラストレータの絵をみるだけでなく仮想世界上で自分の似顔絵を描いてもらう。未来の有料コンテンツはすべてライブ化します。なかでも、「声優のボイスチャット+キャラクターのアバター」で行うライブはキラーコンテンツになるでしょう。

未来をみてほしい

今回ぼくが書いた話は荒唐無稽に聞こえるかもしれません。まだ実現してない先のことを語っているのでしかたないのですが。

セカンドライフがネットで話題になるとき、こんなにしょぼい、すぐ落ちる、みたいな感じになりますが、ぼくもそう思います。現状の仮想世界はしょぼすぎる。でも未来もそうだとはおもいません。セカンドライフメッシュインポートなど、様々な進歩をしています。

ネットの言説は、仮想世界がいつまでも進化しないとおもって書かれたものが多いです。未来にどうなっているのか、未来の仮想世界をどうしていくのか。そういった建設的な話をみてみたいです。