Yes Second Life

セカンドライフ向けWebサービスを作ってました。このブログではVR・メタバースのことを書いていきます

FacebookのOculus買収と、仮想世界への本気度

FacebookがOculusを買収して、けっこうなニュースになってるけど、「Facebookが資金をもてあまして流行りものに手を出したんじゃ」みたいな批判を目にしたので、FacebookのVRへの本気度について知ってる範囲で書いておきます。

2007年からのセカンドライファーならおそらく誰でも知っているCory Ondrjkaさんという開発者がいます。セカンドライフスクリプト言語、LSLなどを開発した方で、VR開発者の中でも非常にカリスマ性がある人です。Coryさんは、VRバブルにのって拡大するリンデンラボと反りが合わず、CEOのフィリップと口論してやめることになったのですが、2010年からFacebookで働いています。

そして、Facebookアプリでもある独自の仮想世界CloudPartyを、2012年6月に立ち上げました。OculusRiftの発表も2012年の6月でしたが、当然CloudPartyの開発自体はそれ以前から始められていたはずで、つまりFacebookはOculusがでてくる前から、VR技術には注目していたことになります。

なので、資金を持て余したとか、流行りモノだからという理由じゃなくて、いま自分たちの取り組んでいるVRに必要だと感じて、Oculusを買収したというのが自然な流れだとおもいます。

Facebookの本気度については、こういう理由で自分は疑ってないんですが、批判はもうひとつあります。いままでユーザが育ててきてオープンだったOculusが、Facebookによって不自由なものにされてしまうんじゃないかというものです。

こちらに関しては、正直よく分かりません。ぼく自身Facebookのクローズさがイヤで、アカウントだけ作ってあるものの全く使ってない状態です。ただ、FacebookのVR戦略にまず関わってるであろうCoryさんの性格上、あまりクローズにはならないのではないかと自分は楽観視しています。Coryさんはセカンドライフでユーザが作ったものがリンデンラボでなくユーザ自身に著作権が属するように積極的に働きかけました。そういったオープンな姿勢をみているので、変な囲い込みをするのが自分にはなかなか想像できません。

まとめると、FacebookのVRへの取り組みは本気であり、目的意識なくOculusを買収したわけではない。Facebookに買収されてクローズなかんじになるかは分からないが自分は楽観視しているというかんじです。